昔の彼女の話
お金は大切ですか?
「お金なんてなくても生きていけるぜー」って方も当然いると思いますが、ほとんどの方は「Yes」と答えますよね。
収入がなかなか上がらない今のご時世、支出に目を向けて節約するのは至極当然のことだと思います。
私は同じ商品を買うなら、少しでも安く買わなければ気がすみません。例えばシャンプーを買う時、店とネットの両方を比較するのはもちろんの事、同じドラッグストアでも店舗によって値段が違うので、数件は回ります。もはや病気趣味と化しています。
そんな中昔付き合った彼女で面白い金銭感覚を持った子がいました。
その彼女は私よりの4つ歳下の可愛い女性でした。性格もおしとやかで、とても優しい人でした。
その子の金銭感覚とは
その女性は、ブランド品が好きだとか、高級品が好きだとか、そういった子ではありませんでした。どちらかというと節約志向で、デート費用も割り勘で自ら払ってくれるような女性でした。
しかし、彼女なぜか異常にPonta(ポンタ)カードが大好きだったのです。
Pontaカードとは
いわゆるポイントカードの一つです。現在はいろんなところで使えますが、当時の私はローソンで貯められるポイントカードという認識でした。
その彼女は常にポンタカードを持っていました。自分がローソンで買い物をする時はもちろん、私が買い物する時もポンタカードを渡してくるぐらいでした。
ある日、二人でハイキングをした時の話です。
私が事前に「なんか飲み物買ってからいこー」いいました。
彼女も異論があるはずもなく、ついてきてくれました。
私は、同じ商品であれば少しでも安いほうがいいと思ったので、ハイキングの場所から近いスーパーに行こうと彼女を連れて行きました。すると彼女はなぜか、スーパーとは離れた方向に歩いて行きました。
私が「そっちじゃないでー。こっち」
というと彼女は「私はローソンで買うから大丈夫」というのです。
「いつも買うやつ(飲み物)やったらこのスーパーにも売ってるし安いで〜」
というと彼女は
「スーパーやったらポイント付かへんやん」
というのです。
「えっ‥」私は耳を疑いました。そのスーパーで飲み物を買うとローソンより30円近く安かったのです。ポイントが100円で1ポイントつくとしても、29円の差があります。
当然私はこのことを彼女に言いました。
それでも彼女はローソンへと歩いて行きました。
その時僕の気持ちはスッと離れて行きました。
彼女にとっては、ポイントを使ってお得に買い物ができるという本来の目的を忘れてしまい、ポイントが貯まっていくことそのものが喜びとなっていたのでしょう。彼女のポイントは1000ポイント近くたまっているのにもかかわらず、絶対に使いませんでした。
人って、時々本来の目的を忘れて、手段が目的化することってありますよね。
私も改めてそのことを考えさせられた出来事でした。